宇都宮歌壇 (ウツノミヤカダン)

map
各写真をクリックすると拡大して表示します。

詳細

住所

中世の豪族宇都宮氏を中心に栃木・茨城にまたがって形成された地方和歌活動の集団。京都・鎌倉の歌壇に次ぐ盛況を見た。
全盛期は宇都宮氏第5代頼綱(1178?~1259年)の時代から第7代景綱(1235~1298年)の晩年に至る期間で、前後ほぼ100年の間に新勅撰集に一族の16人の歌が合計119首入集している。
歌集には宇都宮一族及び京都・鎌倉の歌人たちの宇都宮との縁で詠じた歌を収めた『新式和歌集』(10巻)をはじめ、信生法師の出家後の回国修行の思いを述べた『信生法師日記』、
笠間時朝の家集『前長門守時朝入京田舎打聞集』、宇都宮景綱の晩年の家集『沙弥蓮瑜集』などが現存し、一族の播磨入道西円の撰した『新玉集』と『楡関集』の名が知られている。
これらの歌風は、平淡な二条派風のものが多いが、蓮生や信生の若年の頃の歌には万葉的な詠みぶりが見られ注目される。
蓮瑜には新古今的な妖艶な歌いぶりが見られ、藤原為兼らとの交際が深かった。
これら和歌の業績のほか、蓮生・信生兄弟は念仏門においても重きをなし、蓮生は法然の没後善峰寺の証空に師事して浄土宗西山派の高弟となり、播磨の浄橋寺や京都下津林の蓮生寺を創建した。
一族の西円は源氏物語研究者として知られ、『異聞紫明抄』にその説が引用されている。
信生の子笠間時朝は鹿島神宮に唐本一切経を奉納し、京都の三十三間堂や笠間領内に多くの仏像を創立し、和歌だけに限らない幅広い文化圏を形成した。

他の「栃木の歴史」の情報

 
阿久津村事件
1932(昭和7)年に塩谷郡阿久津村(現高根沢町)で起こった小作料減免をめぐる争議。小作争議史上有数の刑事事件となった。……
 
阿曽沼氏
藤姓足利氏有綱の四男四郎広綱を祖とする佐野氏族。下野国安蘇郡阿曽沼(現佐野市浅沼町)を領した。 広綱は本家の藤姓足利氏……
 
駅弁
1885(明治18)年7月16日、日本鉄道宇都宮駅が開業したが、その日に宇都宮駅で日本初の駅弁が売り出された。 日本初……

この近くのスポット

近隣情報が取得できません
2024年3月29日
12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31
イベント情報
新着情報