那須官衙跡 (ナスカンガアト)
詳細
住所 |
〒 324-0501 栃木県那須郡那珂川町小川 |
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照会先 | 小川観光協会 |
照会先電話番号 | 0287-96-2303 |
ホームページURL | http://www.tochigiji.or.jp/1690.html |
那珂川と箒川の合流地点、右岸段丘上に位置している。
小川町(現那珂川町)梅曽に所在する古代の那須郡衙(郡役所)跡。古くから瓦を出土し、礎石の散在から長い間「梅曽廃寺跡」と呼称した場所である。1940(昭和15)年、耕作中に銅印(東京国立博物館蔵・重文)が出土し、1955(昭和30)年に寺院としての全容究明を目的とした発掘調査がなされた。1967(昭和42)年と翌年の調査で広範囲にわたり倉とみられる建物跡が確認され、当遺跡は寺院跡ではなく群衛であることが明らかになり、1969(昭和44)年3月国指定史跡となった。官(郡)衙の範囲は溝によって4ブロックに区画され、各辺の長さは、東で180m・西173m・南286m・北310mと不整な区画を示す。確認された建物跡は溝内で約50棟、その大部分は掘立柱の倉庫建物であるが、TG162と呼称される建物は基壇・礎石を持つ26.64m×8.88mの大規模な南北棟になる。正庁あるいは正倉に推定されている。また東限溝の外にも官衙建物跡があり、8世紀末以後に倉院域が西側に拡張されたことが確認されている。那須官衙の建物構造の変遷をたどれば、初期造営期は掘立柱式、8世紀後半期に一部礎石建物がみられ、やがてまた掘立柱式に建てられたと推定されている。
1991(平成3年)からの調査で、正庁と考えられていた大型建物が、全国で例を見ない朱塗りで瓦ぶきの大型の倉である可能性が高まる。
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