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那珂川が小川町を離れて烏山町（那須烏山市）に入り、谷浅見の曲流部に富谷橋が、その下流部の第2の曲流部分宮原から対岸に二つの橋があり、上流側を境橋、下流側を宮境橋という。
1929年（昭和4）までは渡し船であったが、のち舟橋、木橋を経て、1949年（昭和24）永久橋となる。この一帯の場所を「落石」といい、烏山町における代表的景勝地の一つとなっている。河川の侵食によって水深も深く、瞼しい谷壁と背後の山地の緑のコントラストは多くの観光客を集めている。
現在の宮境橋は1962年（昭和37）に架設された鋼製のトラス橋で、橋長183m、幅員5mである。橋上は車道専用であったが、翌年同位置に幅員2.3mの歩道橋が取り付けられた。
この宮境橋は主要地方道烏山・御前山線、同じく那須・黒羽・茂木線、一般県道下平・上境線の各道路が集中し、八溝地方と栃木県の中央低地部とを結ぶ重要な橋となっている。