往生院 (オウジョウイン)
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住所 | 栃木県日光市 |
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日光山の墓所として勝道上人を荼毘に付した離怖畏所にちなみ、開山堂の辺に建てられた寺で、上人の弟子を始め総房中の石塔をここにまつってきたが、たまたまこの地が日光山にとって鬼門に当るために、衆議によって1231(寛喜3)年に先ず墓所を善如神谷に移し、さらに応永年中(1394~1428)に光明院の弥陀三尊を六供僧と共々善如神谷の今の青龍神社の辺に移して本堂を建立して本尊として祀る。
次いで1640(寛永17)年には六供僧の一「浄光坊」と一緒にして現浄光寺の地に引く。現在浄光寺に残る県指定文化財の推鐘は1470(文明2)年に本宮から往生院に施入されたもので、その銘に「奉施入往生院鐘 右志者為天長地久御願円満 殊者父母覚霊成等正覚頓證菩提 別者有縁無縁自他法界平等利益 故自本宮申下新寄進處如件 于時文明二天庚子二月十五日願主東円坊権律師ウ昌源」とあり、往生院の名の入った極めて数の少い遺品である。
後年、1687(貞享4)年に荼毘場は大谷川の南の平石へ移されたが、本尊及び石塔はそのまま存置されている。