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男体山が噴出した溶岩が中禅寺湖を作りここから流れ出る大尻川から高さ97mの大岩壁を一気に滝壺に落下する豪壮な滝で日光三名瀑の一つに数えられている。
滝の中間部から湧き出る中禅寺湖の伏流水が玉すだれのような細い小滝を作り十二滝と呼ばれ豪快な華厳の滝に趣きをそえている。滝のしぶきは日が当たると美しい虹をかけ、その間をイワツバメが飛び交い紅葉のころの眺めは特にすばらしく、日光の自然美の代表の一つである。
この滝は下流にいくつかの滝壺の跡があり現在でも徐々に後退しているといわれる。
1903（明治36）一高生藤村操が"厳頭の感”を書き残して自殺してから有名になったが、現在では自殺はほとんどない。
滝の名は仏教の経典より名付けられたもので『日光山志』に次のように見られる。
「華厳滝と名付るは縁起にいう此山中有瀑湖水洋派青巒高従紅日早照清瀧近遠岩上繋花芬々恰如涵錦似厳瀧因名華厳瀑―――云々」とある。