清滝寺 (セイリュウジ)
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住所 | 栃木県日光市清滝丹勢町 |
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勝道上人が中禅寺立木観音の末木で刻んだと伝える千手観音が本尊仏。女人禁制で中禅寺に登拝できなかった女人のための中禅寺前立観音として賑わった坂東18番の札所。
この清瀧観音の別当「長興山福聚院円通寺」(明治初年廃寺)と、820(弘仁11)年空海開基と伝える清滝権現の別当「勝福山金剛成就院清滝寺」の二寺を、1909(明治42)年に合併復興した寺が、現在の清滝寺である。
境内の「追分の碑」は、中禅寺と足尾への道を分けた道標で、1740(元文5)年「紀伊国屋立之」の銘があり「青葉から一雫ずつ大谷川 李喬」の句が刻まれている。
昭和43年市の文化財に指定された「不動明王と脇侍二童子」は、1689(元禄2)年来晃した円空の円熟期の傑作で、木地を生かした大火焔光の斬新さは目をみはらせる迫力があり、脇侍の二童子は、単純な掘り込みだけで、温いユーモラスな詩情をほほえんでいる。
内陣に古写経本「大般若」約400巻が蔵され、書写の記年銘の最も古い1129(大治4)年銘の巻末の奥書に「二荒山一切経」と見え、注目されている。