横根山 (ヨコネヤマ)
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詳細
住所 | 栃木県鹿沼市入粟野 |
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標高 |
鹿沼市と粟野町との境,足尾線足尾駅の東7㎞にある山。標高1373m。足尾山地北部,古峰原高原を含む横根山一帯は日光開山の祖勝道上人の修行地とされている。南面の井戸湿原はこの付近最大の湿原で高度1300m,広さ3haあり,コバイケイソウ・マイズルソウ・モウセンゴケ・クルマユリなどの植物がみられる。西には粕尾峠から横根山まで10㎞の道路が横根高原を走り,その北に広がる古峰原高原とともに前日光高原県立自然公園としてハイカーに人気がある。北に男体・女峰の日光連山,西に赤城山,南に関東平野と筑波山が見える。春から夏にかけての新緑とツツジ,秋の紅葉がすばらしい。1948年(昭和23),自作農創設特別措置法により,中国東北区(満州)からの引揚者60戸がこの高原に入植し,開拓に従事した。1962年(昭和37)には17戸に減少したが,酪農・高冷地野菜作りで安定した農業経営ができるようになった。ところが1973年(昭和48),足尾銅山の閉鎖により横根高原の観光開発がうち出され,開拓農民は山をおりた。農地は再び荒れて高原に変わった。いまこの高原は観光栃木の新しいポイントとして脚光を浴びようとしている。東麓の日瓢鉱山では,1962年(昭和37)ごろから珪石の採掘が行われ,年間約2.5万tを産し,22㎞離れた粟野町で珪砂にされている。