庚申川溪谷 (コウシンガワケイコク)
詳細
住所 |
〒 321-1511 栃木県日光市足尾町 |
---|---|
照会先 | 亀村別館 |
照会先電話番号 | 0288-93-2218 |
ホームページURL | http://www.h2.dion.ne.jp/~kamemura/ |
庚申川は足尾町(現日光市)の北西部庚申山に源を発し、切幹付近で渡良瀬川に注ぐ小渓流で、
日光国立公園の一部をなしている。川はおおむね谷が深く、急峻で、奇岩、怪石が多い。
溪谷の四季の変化は見事で、新緑、紅葉を問わず景観がすばらしい。溪谷にはホルンフェルスやアプライト(半花崗岩)の岩脈の露出がみられる。
ホルンフェルスの中には時として花びら模様の菫青石(サクラ石ともいう)を含んでいることがある。
また、この付近の溪谷では約100mにわたって美しい滝が見られ、アプライトの岩脈が造瀑層になっている。
少し上流の銀山平付近一帯には大規模に“足尾流紋岩”が露出し、支流の舟石沢には舟石層が分布している。
付近には足尾温泉郷、国民宿舎かじか荘、亀村別館があり、河原では捕獲岩(流紋岩がホルンフェルスをとりこんだもの)が観察でき、この付近から溪谷に沿って林道が切り開かれている。
この付近は袈裟丸溶岩(第四紀)が広くおおっていたが、その後庚申川の流れにより浸食が進んでV字谷が発達し、
いたるところに大規模な幼年谷が形成されている。庚申川に沿い露岩が切り立って見られ、
周囲を落葉、広葉、針葉樹を支える樹海がとりかこみ、途中にはめがね滝、光風滝、天狗の投げ石などの名所がある。
さらに奥地の庚申山(1892m)は原始林景観、溪谷美、秋の紅葉美を誇りっている。
足尾銅山開発以前から信仰地としても知られている。また、特別天然記念物の指定を受けている食虫植物の「コウシンソウ」は庚申山の岩壁に自生している。
開花期は梅雨時一週間ぐらいである。貴重な文化財として保護されている。