庚申山 (コウシンザン)
map
詳細
住所 |
〒 321-1511 栃木県日光市足尾町 |
---|
県西部(日光国立公園内、足尾町)に位置し標高1892m。
栃木・群馬両県にわたる日光火山群西縁の山域に位置し、
皇海山と前後して噴出した円錐状成層火山で那須火山帯に属する。
山体は著しく侵食されて、火山の原形は、はっきりしていない。
山頂付近は滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」の中にも出てくる有名な奇岩、
怪石の間を縫うようにしてハシゴや鎖場の道がみられる。また、経験者向けの「お山巡り」登山道がある。
東斜面を庚申渓谷が刻んで渡良瀬川に至る。西は鋸山を経て皇海山への登山ルートが続く。
山頂は狭く樹木に囲まれているため展望は利かない。山頂の南に庚申神社があり、
山の歴史は日光開基の勝道上人によって1200年前に開山されたといわれ古くより信仰登山が行われた。
特に江戸時代に信仰の山として栄え、その奥の院が皇海山だったという。今でも山頂の東方に奉納の青銅の剣が立っていて、
それには「当山開祖木林惟一」と記され、1893(明治26)年7月21日とある。木林惟一は東京庚申講の先達であって、
庚申山から皇海山に至る道を開いたという。
1889(明治22)年に三好学博士がこの山で発見したタヌキモ科の食虫植物は「コウシンソウ」と命名され天然記念物となっている。
1950年(昭和25)年に日光国立公園に編入された。