那須野ヶ原 (ナスノガハラ)

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県北に位置し、北西部は那須火山群、下野山地に、東は八溝山地、南は喜連川丘陵に囲まれしかも北東部は那珂川に、南西部は箒川に限られた面積4万haの日本でも最大級の扇状地である。那須野ヶ原の形成は新生代第四紀にはじまる。第三紀には全国的な海進があり、この地域も八溝山系を除いては海であったが、第三紀末期に地殻変動がありこの地域一帯も陸地化し、さらに関谷断層を境として山地部は隆起し下野山地をつくった。平地部である那須野ヶ原、喜連川丘陵帯は湖沼となり、下野山地、八溝山地から流下する河川により運ばれた砂れき層が堆積した。その後高原火山の活動が活発になり、火山灰や軽石を放出し湖沼を埋めた。これが境林礫層や館の川凝灰岩である。とくにこの凝灰岩は那須野ヶ原の浅層地下水の基盤となっている。高原火山の活動がおとろえた頃、那須野ヶ原では初期河川の活動がはじまり砂れきの堆積があった。この時期に那須火山の活動がはじまり北東部には火山泥流が堆積し、那珂川は東に移行して那須火山噴出物を浸食しながら砂れきが堆積した。この時期と同じ頃那須野ヶ原では、箒川、蛇尾川、熊川などの流況が活発になり、館の川凝灰岩を浸食した。現在残っている分離丘陵は、この時期の河川の浸食の残りで、各河川の流路の方向と一致し、しかも分離丘陵の間には、河川の流路の変遷によってできた地下谷や基盤の高まりがある。その後再び隆起運動がおこり、山地から多量の砂れきが供給され山麓部に厚い砂れき層が堆積した。その後赤城火山、日光火山などが噴火し火山灰(ローム層)を堆積した。この火山活動と同じ頃ほぼ流路の定まった諸河川の作用による数段の河岸段丘が形成され現在に至っている。那須野ヶ原を流れている蛇尾川、熊川は厚い砂れき層が堆積しているため、地表水は山地部を出るとすぐ伏流水となり扇状地内では通常水無川となっている。そのため那須野ヶ原は農耕には適さず荒漠たる原野であったが、1885(明治18)年に那須疏水が完成し、この地域に水が引かれるようになってから、開拓が進み農業は広まっていった。現在では県内でも有数の穀倉地帯となっている。

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