大真名子山 (オオマナゴヤマ)
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詳細
住所 | 栃木県日光市 |
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標高 |
県北部(日光市)男体山の北東にそびえる標高2375mの円錐形のトロイデ火山。
頂上には火口がないが、山頂西に熔岩の露出した崩壊地があり、これが火口ではないかといわれている。
地形は全体的に急峻で、8合目から9合目にかけて日光三嶮の一つといわれる「千鳥返し」がある。北の尾根には鷹ノ巣の嶮がある。
男体山とともに日光の山岳信仰の中心であって、修行者の霊場に加えて御岳教の山でもある。
日光連山の名称は、日本の家族構成を象徴してつけたものだといわれており、男体山、女峰山の男女の神の間に出来たのが、太郎山であり、大真名子山、小真名子山だとされている。大真名子山は大きな愛児という意味で、平安時代までは愛児を真名子といったようで、連山の名称がつけられたのは、あるいはこのころではないかとみられている。
山頂には、日光三社権現の大己貴命(男体山)、田心姫命(女峰山)の子である味祖高彦根命と御岳神が合祀されている。大真名子山の信仰は神道の山岳信仰と修験道御岳教とが混合したものであって、その信仰の起こりは鎌倉時代ではないかとみられている。
大真名子山は三山かけなどの峰修行のコースにあったわけで、いわば修業道場であり、登山道も修験者が切り開いたもので、行者の足跡と修験者の労苦がしのばれる。