赤倉山 (アカクラヤマ)
map
詳細
住所 | 栃木県日光市 |
---|
県北西部足尾町(現日光市)の北部、渡良瀬渓谷にそって発達した足尾の町を北から見下ろす位置にあり、備前楯山とともに足尾を代表する山。標高1442m。
山の北側は半月山に稜線が延び、西側と東側は渡良瀬源流の久蔵沢、深沢が谷を刻んでいる。
山頂部は赤茶けた岩石が露出している。
1887(明治20)年の松木山火事で全山を焼失し、その後は南山麓の増大する製錬所の大煙突から出る煙害のため樹木が生長せず荒廃し、鉱山公害のシンボルであったが、
近年では長年の植樹の成果が出ており、樹木は復活しつつある。
南山麓の渡良瀬川に沿った愛宕下、赤倉の集落は1610(慶長15)年の銅山発見以前に形成された古い山村集落で、特に松木・赤倉は奈良・平安時代に勝道上人やその弟子によって山岳信仰の修行地として開かれた。
伝説によれば赤倉唯一の古刹龍蔵寺は701(大宝元)年、役ノ行者によって設立され、その後838(承和5)年慈覚大師が再興し後にまた日光山座主・座禅院が補修を加えたという。
1495(明応4)年、日光山光明院昌源僧正が造営、当時は日光山妙道院末であったが、1871(明治4)年同院の廃寺により日光山輪王寺となった。
明治20年の大火で寺院・宝物の全てを焼失、1895(明治28)年に再建し現在に至る。