逆面城 (サカヅラジョウ)
map
詳細
住所 | 栃木県宇都宮市逆面町 |
---|
宇都宮市逆面町(旧河内町)にある中世の山城。城は北西から続く丘陵地帯の最先端に位置している。城の麓を山田川が流れ、比高は25mほどで、自然の地形を巧みに利用した堅固な城。
築城年代は不明であるが、宇都宮氏の家臣である逆面氏が代々居住した宇都宮城の支城の一つであり、室町初期には既に存在していたものと思われる。
大きな三つの郭から成っており、それぞれの郭は土塁と深い堀に囲まれ、さらに土橋で互いの郭どうしが尾根伝いに結ばれている。郭内には「逆さ井戸」という井戸の跡も見られる。山のあちこちにも本丸をとりまくように、土塁・堀が築かれ、山全体が一つの城としての機能を備えている。南側山麓には、土塁と堀で囲まれた館跡があり、館から山の頂上に達する道が残っている。
城主の逆面氏は、平時は山麓の館に居住し、戦闘になると館裏の城にたてこもったものと思われる。逆面氏については、1380(康暦2)年の裳原の合戦の際の宇都宮方の中にその名が見え、以後度々宇都宮方として活躍している、1597(慶長2)年主家である宇都宮氏の改易とともに、逆面氏も領地没収となり帰農し、廃城となった。現在、城跡は民有地となっている。