殺生石 (セッショウセキ)
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詳細
住所 |
〒 325-0301 栃木県那須郡那須町湯本182 |
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那須湯本温泉の北にあり、南北約150m、東西50mの幅をもち、南の方向に馬蹄形に開いた地熱地帯。県指定史跡である。
硫化水素などを含む噴気ガスと温泉水のため、付近一帯の岩石は化学的風化作用を強くうけて、
表面から玉ねぎ状に剥離している。岩石の一部は粘土鉱物に変化し、黄鉄鉱の微細な粒子を含むこともある。
地温は比較的高温で、金毛九尾の狐の伝説のある岩の付近では、地表で80~90℃、地下30mで100℃以上を示す。
しかしそれよりも深い所では、地温は逆に低下している。現在も有毒な硫化水素の特異な刺激臭がただよっているが、
噴気量は次第に減少していると言われている。殺生石の名のとおり、数十年前は鳥や昆虫類が硫化水素ガスによって死に、
多数の遺骸が見られたという。俳人松雄芭蕉がこの地を訪れたことも有名である。
現在、殺生石周辺には殺生石園地があり、多くの観光客が訪れる。また、約1時間30分程で歩けるトレッキングコース
も設けられており殺生石園地から展望台をまわることができる。