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仏岩にあった一山の香華院の「往生院」と、光明院の六支坊のひとつ「浄光坊」とが、1640（寛永17）年に合併して現地に移転し、「還元山妙覚院浄光寺」と号して神橋以西の住民の菩提所となった由緒ある名刹。
日光奉行の吏僚や、社家・楽人等の墓碑が多い。天台宗、本尊は弥陀三尊。
近世以前の宝器・遺品に富み、空海筆と伝える「妙覚門」の額、1304（嘉元2）年の銘のある「板碑」（市文化財）を蔵するほか、境内の鐘に懸けられた「推鐘は、」1459（長禄3年）に本宮権現に奉納され、1470（文明2）年に往生院に施入された名鐘で、県文化財。その鐘銘に古河公方の足利尊氏が「当将軍」を名乗ったことが刻まれていて注目されている。
墓地内の「座禅院権別当の墓」6基は、中世期の日光の信仰と文化を支えた昌源たちの遺徳を偲ばせる貴重なよすがである。（市文化財）
1550（天文19）年銘・1596（文禄5）年銘の石地蔵は、日光で現存最古のものといわれ、「菅傘日限地蔵」は近隣衆席に尊信されて賑わっている。また「防火隊墓碑」（市文化財）や「文豪連理塚」がある。