日光山衆徒 (ニッコウサンシュウト)
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住所 | 栃木県日光市 |
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光明院を一山の本院として日光座主の居坊とし、それに従属する36坊を衆徒と呼んだ。これはいずれも大坊であってそれぞれ領地を有し、各坊に付属する小房を含めて300坊と称された。
36坊の名称は次の通り。
座禅院・三融坊・浄月坊・顕釈坊・遊城坊・浄土院・桜本坊・教城坊・禅智坊・藤本坊・法門坊・光樹坊・仏眼坊・禅月坊・禅南坊・座宝坊・戒乗坊・観日坊・惣持坊・十乗坊・道樹坊・善寂坊・妙法坊・随仙坊・宝蔵坊・十地坊・普門坊・大聖坊・実道坊・道義坊・円実坊・恵乗坊・実相坊・城華坊・安楽坊・日乗坊
この内23坊は天正年中に、2坊は慶長年中に、1坊は元和年中に断絶している。もともとこの36坊は慈覚大師が来山の際、4世座主の昌禅と議して弟子達に36か坊を開基せしめたことに由来する。座禅院等の18坊は昌禅の徒が開基し、法門坊等の18坊は慈覚大師の徒が開基している。
1590(天正18)年の豊臣秀吉の小田原征伐の際、日光山は北条方に味方したためその所領の大半を失い衆徒わずかに8坊となったが、東照宮鎮座以後に幕府によって次第に復興し江戸時代は20院となり日光山の管理にあたった。