鉄多宝塔 (テツタホウトウ)
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詳細
住所 |
〒 321-1431 栃木県日光市山内 |
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照会先 | 日光山 輪王寺 |
照会先電話番号 | 0288-54-0531 |
総高237.8cm・軒幅96.5cm・基壇幅91cm・同高29.5cm・身高67cm・同径64.8cmの鉄製の多宝塔。国の重要文化財。
相輪以下は基壇・塔身・軸部・組物・軒裏・屋蓋の六個に分鋳し組立てている。基壇は方形で側面を束で三間に分かち青狭間をかたどり、蓮華を高肉に鋳出している。
塔身は円筒形で下端に芯、反花の根巻装飾をめぐらし、三方に観音開扉を鋳出して形どり、正面のみ軸受の花形藁座を鋳出し、別鋳扉を嵌めて開閉できるようにしつらえているが座は欠失している。
周囲壁には「奉新造滝尾山鉄塔、光明院法印昌宣、願主文月坊宗弘、文明二天甲寅(1470)3月15日、大工宇都宮住人大和太郎」の銘文を陽鋳している。
上層は円筒形で腰組を廻して廻縁を付し、柱・内法長押・台輪を鋳出し三手先の斗供をうけている。屋蓋はなだらかに流れて棟には稚子棟を作る。
この多宝塔はもと滝尾中宮社の社前西方に立てられていたものである。形姿も雄大で、伝存する最も大きい鉄塔の一つであり、建築的構造を忠実に表現しており美しい均衡を示している。