鹿沼宿市場争論 (カヌマジュクイチバソウロン)

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住所 栃木県鹿沼市

近世の鹿沼宿は日光例幣使街道の宿駅で,黒川の西岸に並行する二つの街道筋に沿って発達した町並を持っていた。
それぞれ田町通・内町通と呼ばれているが、東の田町通が内町通よりも古くから開けたというのが通説で、穀座を構成する14軒の穀問屋はすべて田町通にあり、六齋市の穀座は田町の独占するところだった。
内町通は1616(元和2)年大河内金兵衛支配の頃町割され、1646(正保3)年の日光例幣使制定以来これが通路となり次第に町並が整備されたため、賑やかさは田町通を凌ぐものがあった。
双方が宿駅の町割をもち、宿の出入を取締る大木戸は両方の街道の南口・北口に両町別個に作られてあった。両町市場争論もこのような背景から生じたものと考えられる。

【元禄6年(1693)9月裁許状】内町の藤作が穀問屋を買取り商売をすることは田町穀座の特権を冒すものであるという訴えの結果「穀座は田町に決め、内町の者も穀物は田町で商うべし」と田町の穀座が確認され、その外の品々は両町にて商うこととなった。

【品分け争論】穀座特権の確保はできたが、全般的にみて市日の商取引は新興内町の市日の方が盛んであったので、田町方は両町市場商の品分けを願い出た。
田町市日商品:木綿・古手・紙・あいもの・木地類・ねぎ・にんにく・ほうれい
内町市日商品:麻・小間物・塩・布・竹木・板・堅炭・煙草・真綿
元禄8年7月願の通り認められたが問題は残り、この争いはさらに延享、弘化、嘉永期と繰り返された。

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