豊道春海 (ブンドウシュンカイ)

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住所 栃木県大田原市

1878~1970(明治11~昭和45) 書家。天台宗大僧上。本名寅吉、坊号慶中。佐久山村(現大田原市)の雑貨商石川家に生まれる。4歳のとき母が死亡し、
兄弟が8人もいたため母の弟で上野東叡山の住職であった篠原宋慶(のち下野輪王寺門跡)に引きとられ、8歳のときから2年間茨城県の妙行寺で修業、
10歳のとき再び東叡山に帰り天台宗黌で学ぶ。1890年(明治23)出家得度して浅草華徳院の住職豊道家を継ぐ。翌年から西川春洞に師して書を学び、
各種の展覧会に入選を重ね大正博覧会で最高賞を受賞する。その後瑞雲書道会、日本書道作振会、泰東書道院などを次々と創設して書道の振興につとめ、日本の書道界の第1人者となる、
1947年(昭和22)に芸術院会員となり、翌年書道界積年の悲願であった書の日本美術展覧会(日展)参加を実現させ、日展に第5科を設けさせた。同時に日展審査員、理事となる。
1961年(昭和36)日展顧問、1962年天台宗大僧上、1963年大田原市名誉市民、1964年勲3等瑞宝章、大田原市自治功労賞。同年中華人民共和国に招へいされて、
北京・南京・広州で日本豊道春海書道展を開催し、その雄渾な書が本場中国の人々を感嘆させた。1967年文化功労章を受章。書家としての豊道春海は正統派の立場を貫き通し、
「書は心の成果、人格の表現である。道念が欠けていては本当の書道ではない」と言い、また「書道は人の心を養う道で、沈静を尊ぶ」「文字を離れて書はない」等の言葉を残している。
書風は謹直豪快であると同時に静かな温かさ、なごやかさにあふれている。県内に所蔵されている代表的作品には中国展に出品した六曲一隻屏風「万法皆空帰」
(大田原市実相院所蔵)があり、日光輪王寺の境内には「心」字の石碑が建てられている。昭和45年9月26日死去。92歳。

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