小田代が原 (オダシロガハラ)
詳細
住所 | 栃木県日光市 |
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栃木県北西部(日光国立公園内、日光市)戦場ヶ原の西隣のミズナラの純林とズミ林に囲まれた湿原で標高1400m。
男体山、白根山の噴出物の流入によって湖沼から湿原となり、しだいに草原化の道を歩んでいる。
植物群は自然の浸食や人工破壊などによって大きく変化しつつあり、乾燥化が進むにつれて山地草原化しており、植生が今後どのように推移していくか生態学上観察して行く価値のある地域である。
小田代林道に沿ってその西側に続いている天然ミズナラを主とした学術参考保護林は日本では北海道の網走とここ小田代が原の2ヶ所しかない貴重なものである。小田代が原周辺の天然カラマツ林も富士山と浅間山、そして日光の小田代が原周辺の3ヶ所にしかない貴重なもので天然生カラマツ学術参考保護林に指定されている。
小田代が原の名称の期限は、かつて奥日光には、山と山との愛代にはさまれた湿原が各所にあったが、これを田代と呼び、その代表的な田代が戦場ヶ原であり、その隣にある田代で小さいところから小田代と呼ばれていたものがいつのまにか「小田代が原」といわれるようになったという。
小田代が原にまつわる伝説に、小田代が原は昔、白根山大権現の使者丹頂鶴の遊び場であったとあるが、戦場ヶ原を通る浴客の増加と共に姿を消してしまったといわれている。人工破壊が進む奥日光の姿を象徴しているようである。